本体サイト: 2006年2月アーカイブ

SUS(エスユウエス)株式会社(本社 静岡市 URL: http://www.sus.co.jp)代表取締役社長 石田保夫が編集に携わった、日本初のアルミ建築の集大成書『アルミニウムの空間』が、このほど新建築社から発売されました。同書は、2002 年5 月の建築基準法の改正で建築構造材として認可され、リユース、リデュース、リサイクルの「3R」に優れた地球環境時代の新素材として注目を集めているアルミ製建築31 作品を、豊富な写真と詳細図、さらに設計者自身の解説入りで紹介した、アルミ建築のバイブルとなる1 冊です。

アルミは「3R」に優れているほか、軽量ながら単位重量あたりの強度が高く、さらに耐候性がよい、加工がしやすい、デザインや意匠面において優れた質感を表現できるといった特性を持っています。2002 年5 月に建築構造材として認可されて以来、こうした特性を活かした興味深い実例がいくつも生まれています。
しかし、建築構造材として使われ始めて間もないアルミ建築は、時代のニーズに合っているにもかかわらず、設計・施工面でのノウハウが蓄積されていないのが現状です。

このような背景から、アルミ建築の普及に寄与するノウハウを日本で初めて集大成した、アルミによる建築設計の手引書が発売されることになりました。
同書では、これまでに発表されたアルミ建築のうち31 作品を、パネル系構法、縦組系構法、スライス連結・積層構法といった構法のほか、汎用性、家具、可能性といった観点別に収録しています。各作品については、設計者自身による、考慮した点や配慮した点などの詳細な解説と共に、建物の図面も掲載しています。また、アルミ建築のデザイン性の高さを十分に感じていただけるよう、オールカラーで写真を豊富に掲載しています。

アルミ建築の魅力や可能性を紹介する同書は、建築家をはじめ、建築を勉強する学生や指導する教師、建築に興味をお持ちの方々に、是非ご覧いただきたい一書です。

アルミ製住宅および建築用アルミ構造材の設計開発、製造、販売会社であるSUS(エスユウエス)株式会社(静岡県静岡市、代表取締役社長:石田保夫 URL: http://www.sus.co.jp)と建築企画・不動産開発を手がける株式会社フィル・カンパニー(東京都千代田区、代表取締役社長:松村方生)はこのほど、一般的に狭く、不整形な土地にアルミフレーム構造材を用いて空間を構築し、店舗やオフィスといった各種スペースとして利用していく事業「フィル・パーク」を開始いたします。

「フィル・パーク」は、都心や市街地における土地を最大限に有効活用し、さまざまな人に活動の"場"を提供することを目的とした事業で、青空駐車場(一般の屋外駐車場。以下「青空駐車場」とする)を用地として活用していくものです。現在、青空駐車場は都内だけで約30,000ヵ所(コインパーキング/月極駐車場を合わせて)ありますが、都市部では駐車場自体が不足しているため、今後とも青空駐車場は増えていくと予想されます。しかし、青空駐車場はビル開発が始まるまでの遊休地であったり、立地・形状の問題から建物の構築が困難といった理由で、駐車場以外の用地としては開発が進んでいないのが現状です。また一方で、新しく事業を始めたいと思っている個人等にとっては、地価の高い都心部を活動拠点とするのは非常に厳しい環境にあります。

「フィル・パーク」は、こうした問題を解決するため、青空駐車場の使用されていない "上部空間"に着目し、駐車場上部に仮設的な建築物を建てることで駐車場としての機能は維持しつつ、新たに設けたスペースを事業用不動産として法人や個人に貸し出していく駐車場活用における新しい事業モデルです。

建物の構造材には、軽量で重機のいらないアルミフレーム構造材を自由に組み合わせて使用します。アルミフレーム構造材は、壁パネル自体が支えの役割を担うため空間の中に支柱をたてる必要がありません。
構築・移動・解体も容易で100%リユースできるため、これまで難しかった狭い土地や不整形な土地でも建築物を建てることができます。また、再開発が決まるまでの短期間の使用にもすばやく対応でき、意匠性にも優れていることから、周りをビルで囲まれた土地で使用しても景観を損なうようなことがありません。
なお、上部空間を利用する借主の負担を軽減するため、不動産賃貸に伴う保証金を"1ヵ月分"に抑えました。駐車場のオーナーにとっては、初期投資なしで駐車場以外の収益も見込めることとなります。
「フィル・パーク」の第一弾として、2006年3月中旬、東京駅八重洲口(東京都中央区八重洲2)にある青空駐車場の上部にショールームを竣工します。なお、事業はSUSが建築システム開発、製造、施工を行い、フィル・カンパニーが企画、設計、開発、賃貸を行います。初年度の売上は4,500万円を見込んでおり、3年後には売上8億円事業への拡大を目標としています。その後はさらに展開を進め、都内に数百箇所の「フィルパーク」稼動を目指します。